降伏と無我
まだまだ続きます。鈴木祐さん著書の「無」
実践しながら、試しながらなので時間かかっています。
精神と時の部屋があったら入りたいです。
あ、これ多分「完璧」の悪法でしょうか。。
ーーーーメモーーーー
●世界で最も降伏な部族、ピダハン族
言語学者のダニエルエヴェレットの30年間のフィールドワーク
過去と未来、推測の言葉がない。事実しか言わない。「まっすぐな民」「ひねくれ頭」
●苦しみ=痛み×抵抗
老子「変化に対抗すれば苦しみを生む」
2014年ブリティッシュコロンビア大学のチームの研究「運動の不快感は避けられない」としたチームは、それ以外のチームより主観的な辛さがダウンした。
登山「登ると決めたのは自分だから疲れを受け入れられる」
予防注射「この痛みは受け入れるしかない」
●抵抗のバリエーション
怒る、引きこもる、他人事みたいに振る舞う、見栄を張る、頑張りすぎ、刺激に頼る(ジャンクフード、激しい運動、嗜好品など)
現実から逃げてるだけなので原因は無くならない。
●降伏
過度な期待をせずに取り組み、事実を認めて、できる限りの対処をする。
反芻思考→抑えるのではなく静かに見つめる
身体イメージ→不完全でも受け入れる
失敗の記憶→失敗は変えられない事を認める
生来の性格→修正しようと苦しまず受け入れる
自分の感情→荒れ狂う感情は放置(トロント大学ストレス日記の研究)
●降伏のために
アイスキューブチャレンジ(心理学者クリスティンネフ)抵抗の分析
降伏ワークシート
これもGmailの悪法日記に追記しよう。
●DMNデフォルトモードネットワーク=ミーセンター
メンタル悪化に一役買っている脳の機能
●停止と観察
作業に集中したり、音楽の魅力、詠唱でDMN(物語の発生)の活動低下 「停止」
「観察」の研究 思考や感情を観察→8週間続けると不安や鬱、痛みに効果あり
脳の機能も向上し、集中力や記憶力がアップする。
●瞑想のダークサイド
瞑想で自己が薄れ、未来への目標に向かう気持ちが下がりモチベーションの低下
瞑想で過度に自分の感情に敏感になり、鬱などの副作用があった
瞑想の集中力が自己へ向き、自分本位な思考が強化された
(ニヤムス、魔鏡、禅病)
●瞑想は簡単なものから始める
作務 日常生活を五感に注目しながら行う
止想 呼吸に注目し、考えが浮かんだら呼吸に注意を戻す(注意がそれることが10回以下になったら2〜3分ずつ時間を伸ばす)
脆弱性 精神疾患の既往歴がある人はセーフプレイスワークなどしてから瞑想する
軟酥 頭からいい香りが垂れて全身を伝うイメージ
抵抗のために瞑想をしてはいけない
停止のための語想 ニュートラルな単語で10分
超越性 アートや自然に触れて感動ポイントを探す、ウォーキングしながら感動ポイントを探す
●無我に至るとどうなるのか?
独特の一体感
ストリートスマート(経験から知恵を得ている人)
幸福度アップ、意思決定向上、創造性、ヒューマニズム
過去にとらわれないから、可能性が開かれる
降伏により、ネガティブな感情を放置したままチャレンジできる
反射的に行動しないから、相手にコントロールされない。自分の行動は自分で選べる。
ーーーー感想ーーーー
これで全て読み終わりましたー!やったーーー!!!
終始エキサイティングでした。
まず、ピダハン族。面白すぎます。ピダハン語に興味をもち、調べたところ、抽象的な単語が存在しないようです。数字や男女の区別、色、過去や未来、宗教など。文法が入れ子の構造にならないところも面白い。
布教しにきた宣教師に「キリスト見たことない。なぜ見たことないやつの話聞く?」と言っちゃう。
そして宣教師を無神論者にしちゃう。
船の作り方教えてもらったのに、全然作らず買いに行っちゃう。
丸腰でジャングルに入り、3日後に獲物や木の実持って出てきちゃう。
食べ物貯蔵しようとしない。
物物交換のとき使ったカゴ、その場で捨てちゃう。
必要になったらまたカゴ作っちゃう。
全てが参考になるわけではないけれど、
家族で出かけた時、ピダハン族に少し習って「必要がなければ事実しか言わない」ことにしてみたんです。
移動中、以前ならミーセンターが働きすぎて「まだ着かないな。」「長い道のりやな。」「もう少し近かったら良かったのに。」「明日買うものは…」と目の前以外の事に気を取られて、忙しい気分でした。
今回は目の前のことだけに注目して話すと「今日の月すごい」「こんな看板あったのか」「空広いな」と、発見した気分になれました。
事実にフォーカスするから、感情の浮き沈みにとらわれることもなかったです。
自分の輪郭が広がったような気分になりました。何かの間に自分が存在するなら、周りのものに目を向けるのは自分を知ることにもつながるのかなと感じました。とても面白い体験でした。
超越性を感じるワークにもなったかもしれません。
精神疾患の既往歴があるので、軟酥やボディスキャン、ホワイトライトイメージはやっぱり日課にします。
寝る前にボディスキャンをすると、機械の動作確認をしているようで安心しました。
色んな論文を元に、解脱を考える指南書でした。
瞑想は今までもしていたけれど、ダークサイドについてや、幸福を求めるためにしてはいけないことは知りませんでした。
ミーセンターの作り出す物語を止める。
目の前の問題に悪法抜きで取り組んでいけるように。
ブックスマートからストリートスマートになれるよう実践を大切にしていきたいです。
でも、本からの知識で物の見方が広がらないと、ストリートで実践できないのでは?
もうそれは、にわとりと卵どっちが先みたいな話になってくるので考えるのをやめたいです。
苦しみから逃れたい、幸せになりたいと願うほどそこから遠ざかる。
新しい習慣は面白いけれど、今当たり前にやっている習慣も、何かの理由があって発生したものだから一度見直してみるのもいいなと思いました。
目の前の習慣として、何も期待せず、できる時にできる範囲でゆるくやっていこうかなあー。
仕事も家事も、逃れられないものとして、作務として行うとすごく充実感がありました。
効率や、試行錯誤は大切だけど、それは作業中に考えることではなくて、体を動かし始めたら、腹を括って目の前のことに集中する。それによって「私何やってるんだろう…」という苦しみが生まれませんでした。