無
前回読んだ「最高の体調」がとても面白かったので、どんな方なのかなと気になり鈴木祐さんについて調べていました。
その中で、「無」という本を新たに書かれたことを知ったのですが
まさにそれは解脱やな‼️というような内容。
仕事が終わってすぐに購入しました。
執着を無くしたり、過去にもとらわれずに前進することは少しずつ意識できるようになった(つもりの)この頃ですが、「自我」や「自分へのこだわりの捨て方」のところがいまいち理解できなかったんです。
無、という状態が何なのか、この本を通して分かるといいなと期待しています。
ーーーーメモーーーーー
目的
多様な苦しみを個別のものとして扱うのではなく、共通ポイントを探し当て、普遍的な対策を立てて精神機能を「最高の状態」に導いて、もっている能力を機能させる。
苦
ネガティビティバイアス=人間の脳はネガティブな状態に意識を向けやすい
生後3ヶ月でもネガティブなキャラクターを長く見ようとしない
快楽の踏み車=宝くじにあたっても半年後にはほぼ全員がもとの精神状態に戻った
苦しみが残りやすいのは生存するため。
危険を知らせる情報を記憶し、活かせる→適応
苦が基本設定
安全が増した現代では機能不全
危険を察知→カテコールアミンなどのホルモン分泌→全身の警戒体勢
孤独感、鬱と不安、完璧主義は若者ほど多い
自然の中にいく、規則正しい生活、ポジティブに考える…苦そのものの根本的解決になるのか?
対策しても、ベースラインの苦の状態に戻ってしまう。ここは変えられないのか?
ーーー感想ーーーーー
第一章だけでも、首がちぎれそうなくらい共感しながら読みました。
私はネガティブな思考が頭に浮かんだ時「心配事の9割は起きない。考えすぎだ」と、ポジティブに打ち消そうとしても、ひっかかりやモヤモヤした感じが消えることはありませんでした。
例えば家計簿について考えるとき、「お金の勉強もしないで、漫然と支出し、残りを貯金に回していいのか?」という不安に対して「共働きを続けたら何とかなるさ。そこまで深刻に考えなくていい。」と打ち消そうとしても、将来の色んなケースが頭をよぎる度に「このままでいいのか?」「対策しないのか?」とモヤモヤしていました。
これは私が悲観的で、人生の嫌な部分だけ見つめていると言うより、家族全員で生存していくために、過去の経験を元にして警報を鳴らしていたのかもしれません。
少しずつ夫と共にお金の勉強をし、家計簿の項目や予算を見直しをする中で、「これならやっていけそうだ」「この人とならやっていける」という安心感につながっていきました。不安の原因にアプローチすることで、問題から逃避するよりは長い期間の安心を得られました。
でも、これは対処療法でしかなく、「お金が無いと苦しい」という世界線からは外れることができていません。これを変える事はできるのでしょうか?
過去の失敗が色濃く残るように遺伝子に刻まれ、生存のために不安になりやすいようにデフォルト設定された人間が、どうすれば苦から逃れられるのでしょうか。
無我の境地に至るまでの方法を科学的に解説してくれていそうで次の章も楽しみです。